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肥満とメタボはまったくの別物。自分はどちらか診断してみよう

肥満とメタボはまったくの別物。自分はどちらか診断してみよう

肥満」と「メタボ」は似ているようで、実は全くの別物です。

でも、具体的にどのような違いがあるのか、よくわからない人も多いと思います。

そこで今回は、肥満とメタボのそれぞれの特徴や予防策についてご紹介したいと思います。

あなたは、肥満とメタボのどちらなのか?是非、確認してみてください。

肥満とメタボの違いとは?

まず、メタボのお話をする前に、「肥満」と「肥満症」の違いを説明しなければいけません。

肥満は、体に余分な脂肪がついている「体の状態」であるのに対し、肥満症というのは医学的に治療が必要とされる「病気」のことを指します。

そして、「メタボリックシンドローム(メタボ)」は肥満症の一種とされているのが特徴です。

あなたはどっち?肥満とメタボの基準!

メタボは肥満症の一種と説明しましたが、厳密には「肥満症」と「メタボ」も別物です。

肥満症とメタボの一番の違いは「認定基準」にあります。

それぞれの認定基準を、早速チェックしてみましょう。

肥満症の基準!

一般的に、BMIが25を超えると「肥満」と認定されますが、肥満症はBMIが25を超えるだけでは認定されません。

肥満症は、「肥満を原因とする疾患」や「肥満症に合併する疾患」を持っているかどうかが認定の基準になります。

肥満を原因とする疾患や肥満症に合併する疾患としては、「糖尿病」「高脂血症」「高血圧」「心臓病」などが代表的です。

メタボの基準とは?

メタボの認定基準は、一般的に以下の通りとなります。

  • お腹の周囲系が「男性85cm」「女性90cm」以上
  • 「高血圧」「脂質異常」「高血糖」の3つのうち、2つ以上が基準値外

通常、BMIが25を超えると「肥満」に分類をされますが、肥満と認定されない25未満でも、上記に該当する場合はメタボと認定される可能性があるので注意が必要です。

肥満症とメタボはどちらが危険?

肥満症とメタボでは、「メタボ」の方が危険性は高いと指摘されています。

なぜなら、メタボは肥満症よりも「動脈硬化」のリスクが高く、「心筋梗塞」「脳梗塞」などの深刻な病気につながる可能性があるからです。

肥満症とメタボの危険性について、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

肥満症も軽度とは言えない!

肥満症は、あまり肥満の人と変わらず、「関節痛」のような軽度の症状しか表れないため、自覚症状が乏しいのが特徴です。

ただし、自覚症状がないからこそ、早期発見が難しく、気づいた時には糖尿病や心臓病のような病気が深刻化しているケースがあるので注意しないといけません。

定期健診をしっかり受けて、BMIが25を超えないように、普段から体重をよくチェックしておきましょう。

メタボは深刻な病気に繋がる危険性が!

メタボは肥満をきっかけに、「心筋梗塞」や「脳梗塞」など、命に関わる深刻な病気につながるため、早めに治療することが重要です。

メタボの原因である肥満を解消するには、かなりの時間がかかります。

食事制限と併せて、運動にもしっかり取り組まなければ、メタボは簡単には解消できません。

特に見た目からは判断しにくい「BMI25未満」の「隠れメタボ」は発覚が遅れてしまいがちなので要注意です。

メタボは40歳を越えるとなりやすい?

平成29年の厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」から、メタボは男性30代、女性は50代を境に急激に人数が増えていることがわかります。

全体的には40歳を超えるとメタボのリスクが高まるため、中高年は真剣にメタボ対策を考えないといけません。

年齢が若いからと油断はしない!

メタボは年齢が若いからと言って、安心して良いものではありません。

中高年に比べて、数は少ないですが、20代でもメタボを発症している人はいるからです。

そのため、年齢が若くてもBMI25を超えるようなら、健康のためにダイエットを始めることをおすすめします。

特に近親者に肥満症やメタボの経験者がいる場合は、同じような生活習慣を送っていると、なかなか肥満が改善できません。

家族とは別の食事メニューを取るなど、自分でしっかり食生活を管理していきましょう。

肥満症とメタボの予防や対策は?

肥満症とメタボを予防するためには、日頃から生活習慣を整えることが重要です。

しかし、肥満レベルによっては、生活習慣を整えるだけでは足りず、「胃の手術」や「投薬」による治療が必要になる場合もあります。

手術や投薬をすることになれば、それだけ医療費も高くつくため、肥満症とメタボの予防は、本格的な治療が必要になる前にしっかり取り組みましょう。

健康的な食事を意識する!

肥満症やメタボを予防するには、栄養バランスが良く、適切な量を摂取する「健康的な食生活」が重要です。

そのためには、まずは自分の「基礎代謝量」を知りましょう。

基礎代謝量がわかれば、自分が1日にどのくらいのカロリーを摂取した方が良いのか、適切な食事量を計算できます。

これから真剣に肥満症やメタボ対策に取り組むのであれば、「体組成計」があると便利です。

運動量を増やす!

メタボは「内臓脂肪量」を減らすことが予防のポイントになります。

内臓脂肪は、食事制限だけで減らすことは難しいため、「有酸素運動」をするのがおすすめです。

内臓脂肪をしっかり燃焼させるためには、「水泳」や「ランニング」などの有酸素運動を1日20分以上続けるようにしましょう。

ただし、肥満レベルが高い場合は、いきなりランニングを始めると、体重による体への負担が大きく、膝などの関節を痛めてしまうこともあります。

そうした場合は、水の浮力によって負荷が軽くなる水中でのウォーキングが最適です。

レベルにより手術や投薬の可能性も!

肥満レベルが高く、自分で適切な食事管理も難しい場合は、最終手段として「胃の手術」や「投薬」をすることになります。

胃を小さくする手術は「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」と呼ばれ、保険を適用することができます。

ただし、手術・検査・麻酔などの費用がトータルで100万円近い金額になるほど高額です。

手術をするかどうかは総合的な判断が必要になりますが、「BMI35」以上というのが一つの目安になります。

健康的な食事や運動は病気のリスクを抑える!

肥満やメタボは、生活習慣病や動脈硬化など、深刻な病気と結びつきやすいため、健康のためにも痩せる必要があります。

ただの肥満の場合は、食事制限だけで痩せることも可能ですが、内臓脂肪が原因のメタボの場合は、運動も取り入れなければ脂肪を減らせないというのが難しいところ。

特にメタボの場合は、他の病気との合併症のリスクが高く、最悪の場合は高額な手術による治療も必要になります。

病気になってから後悔しないように、日頃から健康的な食事や適度な運動を心掛け、肥満にならないように注意をしましょう。