生理中の性欲は、生理周期や年齢、ホルモンバランスによって大きく変動します。
なぜ性欲が変化するのか、そのメカニズムを知ることで、自分自身の体の変化を理解し、パートナーとのコミュニケーションにも役立てることができます。
本記事では、生理による性欲の変化の理由と、その個人差について詳しく解説します。
生理中に女性の性欲が変化するのは「年齢」「生理周期」が理由
女性の性欲が生理中に変化する主な理由は、年齢と生理周期によるホルモンバランスの変動です。
性欲に関わるホルモンには、男性ホルモンの一種であるテストステロン、卵胞ホルモンであるエストロゲン、黄体ホルモンであるプロゲステロンがあります。
これらのホルモンが複合的に作用し、年齢や生理周期の各段階で性欲に影響を与えるため、生理中の性欲は個人差が大きく、時期によって変化します。
それぞれのホルモンの働きや分泌量が多くなる年齢、タイミングについて、詳しく解説します。
- 男性ホルモンの一種「テストステロン」は20代〜40代に多く分泌される
- 「エストロゲン」は20代〜30代にピークを迎える
- 「プロゲステロン」は排卵後〜生理前にかけて多く分泌される
男性ホルモンの一種「テストステロン」は20代〜40代に多く分泌される
テストステロンは男性ホルモンの一種で、性欲に関与しています。
女性の場合、20代から40代にかけて分泌量が多くなる傾向があります。
テストステロンは性欲だけでなく、気分やエネルギーレベルにも影響を与えるため、分泌量が増える時期は性欲が高まりやすいと考えられます。
また、生理周期においても、排卵期に向けて分泌量が増えることで、性欲が刺激されることがあります。
テストステロンの分泌量は年齢や生理周期によって変動し、それが性欲の変化に影響を与える要因のひとつです。
「エストロゲン」は20代〜30代にピークを迎える
エストロゲンは卵胞ホルモンの一種で、女性らしさを形づくるホルモンとして知られています
20代から30代にかけて分泌量のピークを迎え、性欲にも関与します。
生理周期においては、生理後から排卵期にかけての「卵胞期」に分泌量が増加し、性欲を高める作用があると考えられています。
エストロゲンの分泌量が増えることで、女性器の潤滑性が高まり、性交痛が軽減されることも性欲向上の一因となります。
エストロゲンの分泌は年齢とともに減少していくため、更年期以降は性欲が低下する傾向があります。
「プロゲステロン」は排卵後〜生理前にかけて多く分泌される
プロゲステロンは黄体ホルモンの一種で、排卵後から生理前にかけて多く分泌されます。
このホルモンは子宮内膜を厚くし、妊娠の準備を整える働きがあります。
プロゲステロンの分泌量が増加すると、性欲が抑制される傾向があるといわれています。
体が妊娠を優先し、性的な活動よりも休息を求めるようになるためと考えられます。
プロゲステロンの分泌が増える時期は、PMS(月経前症候群)の症状が出やすく、精神的な不調や身体的な不快感から性欲が低下することもあります。
変化に個人差あり!生理前後の性欲の変化
続いては、生理前後の一般的な性欲の変化について解説します。
性欲の変化は個人差が大きいため、いつ性欲が高まったり、減少したりしてもおかしくはありません。
なお、いつ性行為をしても妊娠の可能性はあるので、妊娠を望まない場合は必ず避妊をしましょう。
- 生理前はエストロゲンの分泌が増え、性欲が刺激される
- 生理中は性欲を抑制していたプロゲステロンが減少し、相対的に性欲が高まりやすい
- 生理後はエストロゲンの分泌量が増えて性欲が高まる
生理前はエストロゲンの分泌が増え、性欲が刺激される
生理前は排卵後に増加していたプロゲステロンが減少し、それに伴いエストロゲンが相対的に優位になることがあります。
エストロゲン優位の状態が、性欲を刺激する要因のひとつと考えられています。
体が次の排卵に向けて準備を始める時期でもあるため、本能的に性欲が高まる人もいます。
ただし、この時期はPMSの症状が出やすい人もおり、精神的・身体的な不調から性欲が低下することもあります。
変化には個人差が大きいことを理解しておくことが重要です。
生理前の不快な症状(PMS)との関連で性欲が弱まることも
生理前に分泌されるプロゲステロンは、PMS(月経前症候群)の症状を引き起こすことがあります。
PMSの症状は、イライラ、気分の落ち込み、倦怠感、腹痛、頭痛など多岐にわたり、これらの不快な症状が性欲を低下させる要因となることがあります。
精神的・身体的な不調により、性的な活動への関心が薄れたり、性行為自体が負担に感じられたりするため、性欲が弱まる傾向がみられます。
生理中は性欲を抑制していたプロゲステロンが減少し、相対的に性欲が高まりやすい
生理中は、性欲を抑制する働きがある黄体ホルモン「プロゲステロン」の分泌量が減少します。
これにより、性欲を高める働きを持つ卵胞ホルモン「エストロゲン」が相対的に優位になるため、性欲が高まったと感じる人がいます。
また、生理による子宮の収縮や経血の排出が、性器周辺の血流を良くし、性的な刺激に敏感になることも一因と考えられます。
ただし、体の不調や痛みが強い場合は、性欲が低下することもあります。
生理後はエストロゲンの分泌量が増えて性欲が高まる
生理後(卵胞期)は、卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌量が徐々に増えていきます。
エストロゲンには性欲を高める作用があると考えられており、この時期に性欲が刺激される人が多く見られます。
また、エストロゲンの増加は、膣の潤滑性を高め、性交痛を軽減することにもつながるため、より快適な性行為に繋がりやすいことも性欲向上の一因となります。
性欲が変化する原因は他にも!悩みがあればクリニックに相談
性欲が変化する原因は、生理周期や年齢以外にも次の理由が考えられます。
- 性交痛で性欲が減退
- 妊娠や出産によるホルモンバランスの変化
- 過度なストレスや疲労
性欲の増加、減少などの悩みがある場合は、気軽にクリニックへ相談してみましょう。
性交痛で性欲が減退
性交時の痛みが性欲を減退させることは少なくありません。
痛みがあることで、性行為に対するネガティブな感情が生まれ、精神的なストレスにつながります。
ストレスが性欲を抑制するホルモン分泌に影響を与えたり、性行為自体を避けようとする心理が働いたりして、結果として性欲の低下を招きます。
性交痛の原因はさまざまで、膣の乾燥や炎症、子宮内膜症などが考えられます。
痛みを我慢せず、婦人科を受診して原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。
妊娠や出産によるホルモンバランスの変化
妊娠中や出産後は、女性ホルモンの分泌が大きく変化します。
妊娠中はプロゲステロンが優位になり、性欲が低下することがあります。
出産後は、授乳によるプロラクチンの分泌や睡眠不足、育児による疲労などが重なり、性欲が一時的に減退することが少なくありません。
また、エストロゲンの減少により膣の乾燥が生じ、性交痛が性欲低下につながる場合もあります。
これらの変化は一過性であることが多いですが、悩みが続く場合は専門医に相談しましょう。
過度なストレスや疲労
過度なストレスや疲労は、女性の性欲に大きな影響を与えます。
ストレスを感じると、コルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、性欲に関わるホルモンバランスが乱れることがあります。
また、心身の疲労は、性的な活動への興味を低下させ、性欲減退につながります。
睡眠不足や栄養不足も疲労を悪化させ、性欲に影響を与える要因となります。
ストレスや疲労が原因で性欲が低下していると感じる場合は、心身を休ませることが大切です。
生理による性欲の変化は普通!個人差が大きい
本記事では、生理による女性の性欲の変化について、その理由と個人差を解説しました。
性欲の変化には、年齢や生理周期によるホルモンバランスの変動が大きく関わっています。
生理前はPMSで性欲が低下する人もいれば、エストロゲンの影響で高まる人もいます。
また、性交痛、妊娠・出産、ストレス・疲労なども性欲に影響を与える要因です。
性欲の変化は個人差が大きいため、悩む場合は専門家への相談を検討しましょう。
この記事の参考サイト
性欲とオルガズム-女性編-:セックスにまつわる基礎知識
性欲減退の原因と対策|男性・女性ホルモンと内分泌内科の関わり:神戸きしだクリニック
女性の性欲について解説:veary clinic
女性ホルモンを増やすには:torch clinic