生理周期を整えて、PMS(月経前症候群)の辛い症状を緩和したいときなどに用いられる低用量ピル。
正しく服用すれば絶大な効果を発揮するものですが、ホルモン剤なので副作用だけが注目されてしまうことも。
低容量ピルを服用すると体重が増えるといわれていますが、それは副作用としてあらわれるむくみが原因です。
今回はピルを飲むとむくんでしまう原因と、効果的な対策を3つご紹介していきます。
ピルの副作用で身体がむくんでしまう人や、ピルを検討している人は本記事を参考にしてくださいね。
ピルによるむくみの原因は?ずっと続くの?
「ピルを飲むと太りやすくなる……。」と思っている女性は大変多いですが、ピルの服用による体重増加は女性ホルモンの影響で、あくまでも一時的なものになります。
原因となっているホルモンや、むくみが続く期間について詳しく見ていきましょう。
ピルでむくむ原因
低用量ピルを服用して起こるむくみは、女性ホルモンの1つ「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の働きによるものです。
プロゲステロンは排卵後から生理開始まで特に分泌される女性ホルモンで、水分を体内に多く溜め込む作用があります。
この働きによって、身体がむくんでいると感じる女性が多いのです。
しかし、女性ホルモンの影響によるむくみなので、永久に続くわけではありません。
期間はおよそ1~3ヶ月間
身体のむくみは個人差があるものの、およそ1~3ヶ月すれば元に戻ります。
女性ホルモンを体内に多く取り入れることによって、身体が適応しきれずにむくみとなってあらわれてしまいます。
ですが、2~3ヶ月も経つと身体が慣れてきて多くの人はむくみが解消されていくでしょう。
3ヶ月以上続く場合は主治医に相談!
低用量ピルを服用して3ヶ月以上経ってもむくみが改善しない場合は、ピルが身体に合っていなかったり他の疾患を引き起こしたりしている可能性があります。
身体に異変がみられたら、かかりつけの医師に相談するようにしましょう。
ピルによるむくみを解消する方法は?効果的な方法を3つ紹介!
ピルの服用によって身体がむくんでしまったときは、どうにかして解消したいものですよね。
身体に不調があれば病院を受診することをおすすめしますが、副作用で身体がむくんでしまっているときは、以下の方法を実践すると改善する場合があります。
どのような方法なのか1つずつ解説しますので、自分でできることから実践していきましょう。
食べ物で解消
身体のむくみは食生活の見直しで改善が期待できます。
普段から塩分の多い食事やアルコールをたくさんとっていれば、身体がさらにむくむ原因に。
塩分過多になると血液内のナトリウムが多くなり、細胞が膨張してしまいます。
むくみ解消には、カリウムやビタミンB群が多く含まれた食品を食べるといいでしょう。
カリウムやビタミンB群は、以下のような食べ物に多く含まれています。
- 豚ヒレ肉
- 牛レバー
- 豚レバー
- かつお
- 鮭
- たらこ
- アボカド
- さつまいも
- ほうれん草
- 玄米
熱によって栄養素が失われやすい食品もあるので、加熱時間を短くするほかにも調理方法を変えて、むくみ解消に必要な栄養素を食品から摂るように意識しましょう。
水分摂取で解消
身体の中に不要な水分や老廃物が溜まっていることも、むくみの原因の1つです。
人の身体は飲み水や食材から常に水分を取り入れていて、古くなった水分と新しい水分が交換されています。
1日に飲む水の量の目安は1.5~2リットルと言われていて、水分摂取量が少なくなると身体の中に老廃物が溜まりやすくなるのです。
身体がむくんでいると感じるときは、喉が渇く前にこまめに水分補給をするように心がけましょう。
漢方で解消
ピルによる身体のむくみは、漢方薬でも改善が期待できます。
むくみを解消する薬の大半はピルと一緒に飲むことができないですが、漢方薬ならピルとの併用ができるので身体への負担も少ないです。
むくみに効くとされている漢方薬は
- 五苓散(ごれいさん)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 猪苓湯(ちょれいとう)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 真武湯(しんぶとう)
などがありますが、体質によって合わないこともあるので、いくつか試してみて自分に合った漢方薬を取り入れると良いでしょう。
ピルの副作用を理解して対策を行っていこう!
今回は、低用量ピルの副作用としてあらわれるむくみについてと、対策を紹介していきました。
辛い生理痛を緩和したり避妊したりするために服用する低用量ピルですが、副作用として身体のむくみがあらわれることがあります。
ほとんどの場合は1~3ヶ月で改善するので、その期間は自分でできるむくみ対策を行っていきたいですよね。
- 塩分やアルコールを控えて食事バランスを見直す
- こまめに水分補給を行う
- むくみに効果のある漢方薬を取り入れる
などの対策を行って、身体のむくみを取り除いていきましょう!